メタボとは

メタボは流行語にもなるほど一般に知られている言葉ですが、知名度に比べてその症状への認識は低く、「肥満」や「ポッコリお腹」という軽い症状のイメージばかりが先行しています。

しかし、メタボは生活習慣病の予備軍的症状を総称した症状であり、本来は危険な症状なのですが、残念ながらその危険性は広く知られていません。

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メタボはメタボリック・シンドローム(代謝症候群「メタボリック(代謝)+シンドローム(症候群)」とも呼ばれ、内臓脂肪型肥満に幾つかの病気の危険因子を併発している状態のことをいい、最近になって提唱された概念です。

メタボは生活習慣病を引き起こす大きな要因のひとつであり、生活習慣病の患者数増加と若年化は、医療費負担増大の問題と合わせて社会問題化しています。

2008年からはメタボの早期発見と改善のために、特定健康診査(メタボ健診)の実施が保険者に対して義務付けられ、メタボと診断された人への特定保健指導が義務付けられました。

メタボの概要と発表までの経緯

メタボの概要

近年、日本やアメリカを始めとする先進国では、生活習慣病が死亡原因の上位を占めるようになり、生活習慣病の早期発見と予防が求められてきました。

生活習慣病は、高血糖、高血圧によって発症リスクが高まり、これらの症状が重なることで動脈硬化を起因とした様々な病気の発生率を高めるため、リスク要因の重複した状態をより早い段階で把握することが必要となっています。

このリスク要因の重複には、何かしらの共通原因があると考えられ、日本では特に内臓脂肪の蓄積が共通原因として取り上げられ、腹部の肥満による内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満などとも呼ばれる)に注意が必要とされています。

現在では内臓脂肪の蓄積に加え、高血糖・高血圧などのリスク要因が重複している状態をメタボとしています。

民族的な特徴から特に日本人は、このメタボの悪影響を受けやすい体質であると言われています。

リスク要因が重複した状態をメタボとすることで、早い段階で生活習慣を改善しメタボを解消することは、様々な病気を予防することに繋がります。

メタボ発表までの経緯

内臓脂肪型肥満によって心血管疾患が引き起こされることは、メタボが発表される以前からも指摘がされていました。

しかし、正常体重の人の中にも心血管疾患を発症しやすい人が存在する事がわかり、これは高インスリン血症によって引き起こされているということがわかりました。

その後、高血圧、糖代謝異常、脂質代謝異常が、インスリン抵抗性(高インスリン血症)を基に集積し、心血管疾患を引き起こす症状を「シンドロームX」の名称で発表されました。

そのシンドロームXの症状に内臓脂肪型肥満を加えた状態が「死の四重奏」として発表されたことで、インシュリン抵抗性症候群について盛んに研究が行われるようになりました。

その後、肥満とインシュリン抵抗性の間に炎症が介在することが指摘され、1998年にWHOが『メタボリック症候群』という名称と、診断基準を発表したことにより、「メタボ」として一般に知られることになりました。

メタボ改善の必要性

メタボは様々な病気の危険要因であり、現在メタボと診断されている人は、病状の発症を未然に防ぐためにも早期の改善が必要となります。

そのためメタボ健診や特定保健指導など、メタボ改善のために様々な取り組みが行われています。