メタボと食習慣

メタボが増えた大きな原因の一つに、野菜・穀物中心の食事から、動物たんぱく質・脂肪分中心の食事に変化してしまった食習慣の変化が上げられます。

戦前の日本では、お米と野菜を中心とした粗食で、たんぱく質は魚類や豆類から補給していました。

実は昭和35年ごろと現在では一日の摂取カロリー量に大きな変化は見られません。

しかし、どのような食材によってカロリー摂取をしているかが大きく変わりました。

白米の糖質によってカロリー補給をしていた食事が、畜産物の脂肪分、動物性タンパク質でカロリー摂取をするようになったのです。

脂質や動物性タンパク質の過剰摂取は身体に負担がかかると言われ、大腸がんなどの原因となる可能性も示唆されています。

経済成長と食の欧米化

戦後は極貧状態がしばらく続き、食べるものにも困るという時代でしたが、1950年代からの経済発展により食生活も次第に豊かになって来ます。

高度経済成長と共に肉類、小麦などの輸入食品が大量に増え、食習慣は一変していきます。

穀物や野菜の消費量は減り、肉を中心とした食事となり脂肪分や動物性たんぱく質を大量に摂取するようになりました。

小麦消費量の増加

また小麦食が推進されパンや麺類の消費も戦後から急激に増えていきます。

小麦の種子は硬くそのままでは食用に出来ないため、粉状にする必要があります。

小麦粉から食品に加工する過程では、風味づけや食感を良くするために、塩分と油分を多く使いますので、塩分と脂質の摂取量が増えてしまいます。

ご飯の場合はお米をそのまま炊くだけですので、塩分、脂質は殆どありません。

このように脂肪分と動物タンパク質の摂取量が過剰に増えたことによって、日本人の食生活が急激に変化したことが生活習慣病が増える要因となっています。

健康・長寿で有名な沖縄

戦後日本で最も早く食生活が欧米化したのは沖縄県です。

沖縄では戦後のアメリカ軍統治によりアメリカ式の食生活が一般に広まりました。

沖縄県民には長寿というイメージがありますが、これは戦前の伝統的沖縄料理で育った70代以上の高齢者と、食生活が欧米化した後も伝統料理を食べ続けた人達が平均年齢を上げているためで、反対に50代以下の平均余命は全国平均を大きく下回っています。

また、沖縄料理といえば「豚肉」ですが、これも戦前では豚肉は特別な日の食べ物という意味合いが強く、常食されるということはなかったようです。

健康的な沖縄の伝統料理

戦前から続く沖縄の芋と野菜を中心にした粗食は、琉球語でヌチグスイ(命の薬)ともよばれていました。

この沖縄の長寿食が、現在の乱れた食生活を正すための食事として見直されています。

長寿で健康的なイメージのある沖縄でも、実態としては食の欧米化により生活習慣病リスクが高くなっています。

メタボの予防にはこの欧米的な食生活を改善して、野菜と穀物を中心とした生活に少しずつ改善して行きましょう。